「お江戸みやげ」 川口松太郎氏に捧ぐ
2011/04/18 12:30:53
離さじと 握る片袖引き抜きて
面影求め 逝く顔隠す
あんた最期まで、大和屋さんからもらった
この片袖を離さなかったねぇ。
あれからまた、一文無しに戻って、いろいろ苦労もしたけれど
「お金よりも、恋しい人の袖をにぎる方が幸せなんだよ」って言って
あんた、嬉しそうだった。
大切な お江戸のみやげが、今度は、冥途の土産になっちまったねぇ。
さあさあ、袖を顔にかけてあげるよ。
あたしもすぐに逝くからねぇ。
梅ぬ花咲きば 愛さしや勝てぃ
御主ぬ片袖や 我ん送る翼
(うみぬはな さきば かなさしや まさてぃ
うんじゅぬ かたそでぃや わん うくる つばさ) 琉歌風
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